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(18)不動産投資

行政書士 浩綜合法務事務所

不動産投資

相続税では、財産の多くで”時価”と”評価額”が異なり、この差が大きいほど計算上の相続財産も減るため、節税につながります。

相続財産はどう評価する?

現金や預金のように”時価”が”預金残高など”と等しい財産では相続税の節税効果は得られませんが、代わりに、いつでも使えるオカネ(=資金)が手に入ります。
これらを除くと、「時価と評価のギャップ(差異)」に着目して節税プランを練ることになります。

主な財産の時価と評価のギャップ(差異)一覧表
財産の
種類など
時価 時価に対する
評価の目安
相続財産としての評価方法
現預金 預金残高 100% 時価評価(=預金残高)
土地 更地(宅地) 公示価格 80% 路線価(国税庁の定める1㎡あたりの価格)評価額
貸地 24〜40% 更地(宅地)の路線価から国税庁が定めた借地権割合を減額した額
貸家建付地 63〜68% 貸家、アパート、マンションなどの賃貸物件の敷地は、更地評価額から「借家権割合(3割)と借地権割合を乗じた割合」を減額した額
建物 建物(自宅) 建築費 50〜70% 固定資産税評価額
貸家 35〜50% 建物評価額から借家権割合(3割)を減額した額

表は時価に対する評価額の目安を示す概算額です。

不動産投資で、相続財産を4割も減らせる!

財産1億円を、預金で持っていたケース、土地(更地や自宅)を所有していたケース、そして、アパート・マンション用地(貸家建付地)であったケースの3パターンを比較して、不動産投資が相続税の大がかりな節税につながる仕組みをチェックしてみましょう。

  • 預金で持っていたケース
    ”時価と評価のギャップ一覧表”のように差異は生じませんので、相続税評価額は通帳上の残高の”1億円”のままになります。
  • 土地を所有していたケース
    実勢価格としての公示価格が1億円であれば評価額はおおむね8,000万円で、財産は2割減となります。
  • アパート・マンション用地(貸家建付地)であったケース
    新聞などで土地有効活用などが宣伝されているように、アパートや賃貸マンションの敷地※として利用されているケースでは、評価額は6,320万円とざっと37%減に。
    ※この事例では、借地権割合が70%の土地を前提に試算しています。

多くの不動産有効活用の話では、建物の建設費用は銀行借入を前提としており、その場合は借入金はマイナスの財産として「貸家建付地評価額と貸家評価額」から差し引けるため、さらに大きな財産減らし効果が生じます。

つぎに、相続税率が40%のケースを前提に節税メリットなどを試算した表をご紹介しましょう。
この表から見ても、財産を現金や預金の形で遺すよりも、不動産などに置き換えておく方が相続税の節税の観点からは有利に働くことが見て取れます。

前提
  • 時価(公示価格):1億円
  • 路線価評価額:8,000万円
  • 借地権割合:70%
  • 借家権割合:30%
  • 相続税税率:40%
相続税節税メリットなど一覧表
相続財産相続税評価額(A)財産減らし効果相続税額(A×40%)
現預金1億円4,000万円
土地(更地)8,000万円
(路線価評価額)
20%3,200万円
貸家建付地6,320万円
路線価評価額×(1-0.7×0.3)
約37%2,528万円

不動産投資するなら、これらのポイントのクリアが不可欠に!

土地の有効活用では建設費用が高額になりがちなですが、高額な分だけ見かけの相続税の節税メリットも大きくなる傾向にあります。賃貸不動産建設後に「こんなはずではなかった!」と、多額の銀行借入れの返済に苦しまずに済むよう、”不動産活用時のリスク”には十分に注意を払っておきましょう。

賃貸物件の建設時のキーワードは3つ!

アパート・マンションに限らず、土地の有効活用で賃貸物件を建てるなら、次の3つを突き詰めておくことが大切です。

  • 建設コスト
  • 融資条件(借入金額、利率、期間)
  • 賃貸物件の稼働率(空室率)

節税メリットばかりに目がいくことのないよう、毎年返済や生活費などに必要な最低限の収入が確保できるかどうかを、厳しめに十分に検討しましょう。顧問税理士などの専門家に相談するのも一法です。

キャッシュフローの悪化には要注意!

上述のキーワードから導きけるのは、キャッシュフロー(資金繰り)です。
家賃収入からは、必要経費として「建物の管理経費や土地建物の固定資産税、借入金利子など」が差し引かれたうえ、必要経費にならない「借入金(建築費用)の元本返済額、所得税や住民税負担」もカバーする必要があります。
アパートなどの経営の毎年の手残りは意外に少なくなりがち。5年10年経てば、月々の家賃収入から借入金を返済すると、所得税などの税金まで払えないといったケースも見受けられ、注意が必要です。

”空室リスクと大規模修繕”にもご注意!

貸家経営では年数が経つにつれて老朽化が進み、放っておけば当初の満室が歯の抜けたように空室に変わっていき、10%や20%の空室は当たり前の状況になりがちです。通常これほどの空室リスクを想定して借入金返済を考えるオーナーは少なく、資金繰りに苦しみかねません。
また、15~20年程度で大規模修繕(屋根の防水、壁の塗り替えや配管工事など)で多額の資金が必要になるものの、事前準備できているケースは少なく、借入れで資金調達して将来の返済額が増えて困ることも。

相続時の土地・建物の売却が困難!

相続税の納税資金や借入金の返済のためにアパートなどとその敷地を売却しようとしても、実際に売却先を見つけることは難しく、売れても時価より相当低い額となってしまうことに。
買主にとっては賃貸物件は投資利回りで購入するのが一般的で、多額の建設コストがかかっていようが、借入金がいくらあろうが関係ないのです。場合によっては、買主はアパートなどを取り壊して更地での購入を希望するかも知れません。そうしたケースでは、建物の取り壊し費用や入居者の立ち退き料を負担する羽目にもなってしまいます。
多額の資金が必要な不動産投資には、相続税の節税メリットだけに目を奪われぬよう慎重な対応を!