\ 東京都港区赤坂の行政書士「浩綜合法務事務所」です!無料相談はこちらから /

(15)遺留分とは?

遺言書について

遺留分とは?

遺言者は遺言で自分の遺産を自由に処分することができます。自分の財産をどれくらい自由に処分できるかといいますと、遺留分の割合を差し引いた残りということになります。

遺留分は、相続人が財産を貰うための最低限の割合で、遺言でも変えることができません。遺留分を持っているのは、配偶者、子供、親だけで、兄弟姉妹にはありません。これを侵害している場合は、侵害を受けた相続人からの請求によって返さなければいけません。ただし請求がなければ返す必要はありません。

「○○に全財産を相続させる」という内容の遺言を作っても、「遺留分権利者」がその財産のうちそれぞれの遺留分に相当する財産を取り戻すように求めれば、遺言のとおりにはなりません。これを「遺留分減殺請求権」の行使といいます。「遺留分権利者」とは、法定相続人のうち、兄弟姉妹以外の相続人で、遺留分を有する者をいいます。

 相続人の権利は遺言者の生前に放棄することはできませんが、遺留分については遺言者の生前に放棄することができます。

遺留分の割合

各相続人の遺留分の割合は、

  1. 直系尊属だけが相続人である場合は被相続人の財産の1/3
    その他の場合は被相続人の財産の1/2となります。
  2. 各相続人の具体的な遺留分の割合は法定遺留分×法定相続分です。

遺留分の算定

遺留分の算定方法は、「遺留分算定の基礎となる財産」に「各相続人の遺留分率」を乗じて算出します。

 相続人の例 法定遺留分 相続人 法定相続人 各相続人の遺留分
配偶者のみ 1/2 配偶者 1/2
配偶者と子2人 1/2 配偶者 1/2 /
子1人 / /
子2人のみ / 子1人 / /
配偶者と父母 / 配偶者 / /
父母 / /12
配偶者と兄弟2人 / 配偶者 / /
兄弟 / なし
父母 / 父母 / /
兄弟2人 なし 兄弟 / なし

遺留分算定の基礎となる財産とは

  1. 相続開始時に有していた財産
  2. 相続開始前1年以内に贈与した財産
  3. 相続開始の1年以上前であっても当事者双方が、遺留分権利者に損害を与えることを 知って行った贈与
  4. 婚姻・養子縁組・生計の資本として贈与された財産

1~4の財産を合計した額から借金などの債務を引き、残った額が「遺留分算定の基礎となる財産」ということになります。

遺留分の放棄

相続が開始する前に、相続放棄をさせると言うことは認められていません。そのような時は、生前にある程度の贈与などをし、そのかわりに遺留分をあらかじめ放棄させ、その上で遺言を残す方法もとられます。相続開始前の「相続の放棄」は認められませんが、「遺留分の放棄」は認められます。

遺留分の放棄には、家庭裁判所の許可が必要で、「遺留分放棄の許可の審判」を請求することになります。家庭裁判所が調査をし、この放棄が本人の自由な意思によるもので、生前に被相続人から贈与を受けているなどの正当な理由が必要です。