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(7)相続税計算のシミュレーション事例

よくわかる相続

相続税計算のシミュレーション(その1)

ここまでの説明を踏まえて、相続税計算のシミュレーションをご紹介します。まずは、相続人が配偶者と子であるケースです。

例1

遺産総額:1億円(すべて課税対象であり、非課税の財産はありません。)
法定相続人:配偶者と子2人(計3人)
相続財産は法定相続分で分割します。
配偶者控除以外の控除や各種特例は受けないものとします。

  • 基礎控除額:3,000万円+(600万円×3(法定相続人の数))=4,800万円
  • 課税遺産総額:遺産総額1億円-基礎控除額4,800万円=5,200万円
  • 法定相続分による各相続人の取得金額を求めます。
    配偶者:課税遺産総額5,200万円×法定相続分1/2=2,600万円
    子(一人あたり):課税遺産総額5,200万円×法定相続分1/4=1,300万円
  • 相続税の総額を求めるために、各相続人の仮の税額を求めます。
    配偶者の仮の税額:取得金額2,600万円×税率15%-控除額50万円=340万円
    子の仮の税額(一人あたり):取得金額1,300万円×税率15%-控除額50万円=145万円
  • 相続税の総額を求めます。
    配偶者の仮の税額340万円+子の仮の税額145万円×2人分=630万円
  • 相続税の総額を実際の遺産分割の割合(この例では法定相続分)で分けて、各人の相続税額を求めます。
    配偶者の相続税額:相続税の総額630万円×遺産分割の割合1/2=315万円 → 0
    配偶者の取得金額(5,200万円×1/2=2,600万円)が1億6,000万円を下回るため、配偶者の税額軽減により配偶者の相続税額は0となります。
    子の税額(一人あたり):相続税の総額630万円×遺産分割の割合1/4=157.5万円

相続税計算のシミュレーション(その2)

次に、被相続人に子がおらず、両親や祖父母もすでに亡くなっているため、法定相続人が配偶者と兄弟姉妹になるケースの具体的な計算をご紹介します。

例2

遺産総額:1億円(すべて課税対象であり、非課税の遺産はありません。)
法定相続人:配偶者と被相続人の兄弟2人(計3人)
遺産はすべて配偶者が相続します。
被相続人の兄弟は相続を放棄し、遺産は受け取っていません。
配偶者控除以外の控除や各種特例は受けないものとします。

  • 基礎控除額:3,000万円+(600万円×3(法定相続人の数))=4,800万円
    相続放棄した兄弟も法定相続人の数に含めます。
  • 課税遺産総額:遺産総額1億円-基礎控除額4,800万円=5,200万円
  • 法定相続分による各相続人の取得金額を求めます。
    配偶者:課税遺産総額5,200万円×法定相続分3/4=3,900万円
    兄弟(一人あたり):課税遺産総額5,200万円×法定相続分1/8=650万円
  • 相続税の総額を求めるために、各相続人の仮の税額を求めます。
    配偶者の仮の税額:取得金額3,900万円×税率20%-控除額200万円=580万円
    兄弟の仮の税額(一人あたり):取得金額650万円×税率10%=65万円
  • 相続税の総額を求めます。
    配偶者の仮の税額580万円+兄弟の仮の税額65万円×2人分=710万円
  • 相続税の総額を実際の遺産分割の割合(この例では配偶者が全額相続)で分けて、各人の相続税額を求めます。
    配偶者の相続税額:相続税の総額710万円×遺産分割の割合1/1=710万円 → 0
    配偶者の取得金額(5,200万円)が1億6,000万円を下回るため、配偶者の税額軽減により配偶者の相続税額は0となります。
    兄弟の税額(一人あたり):相続税の総額710万円×遺産分割の割合0=0

相続財産の額が基礎控除額を超えているものの、計算の結果、誰も相続税を払わなくてよいことになりました。