空き家問題は、人口が減っている日本において、人口が増え続けている時代の住宅供給・住宅制度が残存しているミスマッチの問題です。人生100年時代を迎える中、空き家問題は、実は多くの人にとって無縁ではいられない潜在的なリスクがあります。

核家族化が進み、実家から離れた場所で居住していれば、だれも住まなくなった家は空き家となります。しかし実家に対する愛着があれば、すぐに処分という選択肢にはつながらないでしょう。
また、使われない家屋が空き家として放置されがちな要因の1つとして、住宅を壊して更地にすることで、土地所有者が支払う固定資産税と都市計画税の金額が跳ね上がってしまうという現行の税制度にもあります。
空き家を長年放置することで家屋の劣化が進み、地震による倒壊や放火等による近隣への影響や環境悪化の要因を招く事態になります。
そうなる前に、自治体による「空き家バンク」制度の活用や売却等を早急に検討すべきでしょう。